紛争の内容
依頼者は、両親が長年借りてきた借地上の建物を、借地権とともに相続しましたが、遠方に住んでいて使用する当てもありません。
そこで、地主さんと話し合い、建物を解体撤去し、借地を返還することになりました。

交渉・調停・訴訟等の経過
当事者間での話し合いはまとまっていたため、今回は、返還に関する諸条件をまとめた合意書を作成するだけのご依頼となりました。

だいぶ前から継続している契約なのですが、土地賃貸借契約書は1通も残っておらず、契約の特定の点で難がありましたが、保証金の有無や返還の諸条件に争いはなく、それらを確認、聞き取りをしながら合意書を作成しました。

本事例の結末
借地の返還に関する合意書が完成(今後、地主さん・依頼者で署名押印して締結)

本事例に学ぶこと
借地を返還する場合に合意書を作成しておくことが必須というわけではありませんが、契約を合意解除した後、建物の解体・撤去が完了するまでの地代を支払う必要があるのか、差入保証金がある場合はその処理をどうするか等、いくつか気を付けなければならない点があります。

この点、弁護士が書面を作成することで漏れや抜けがなくなりますので、安心です。

弁護士 田中智美