紛争の内容
大家さんが一軒家を十年以上貸していたところ、賃借人がとある日に玄関先で転落して後遺障害を負ったとして、全損害額1億円越えの一部として、5000万円を請求され、訴訟を起こされました。そこで、当事務所の弁護士が依頼を受けました。
交渉・調停・訴訟などの経過
速やかに、裁判対応を行い、反論書面や証拠の提出を行いました。
具体的には、通常の使用をしていれば危険ではないことを主張するために、現場に行って写真撮影をして報告したり、そもそも、大家が責任を負うことの理屈以前に、事故態様も明らかではないと主張するために、救急隊(119番)の通報記録や病院のカルテなどを収集し、証拠として提出するなどしました。
本事例の結末
その結果、証人尋問という手続を経て、判決が言い渡されました。判決の内容は、「原告の請求を棄却する」というもので、要するに、一銭も支払わなくてよいですよ、という全面勝訴の結果に終わりました。
ご依頼者にも大変よろこんでいただき、やりがいのある事件でした。
本事例に学ぶこと
たとえ、不当と思われる主張、請求がなされたとしても、裁判となれば、きちんと反論を加えなければなりません。反論をせずにいると、欠席裁判として、敗訴してしまうことがあります。敗訴した結果が確定すれば、支払義務が残ります。また、裁判では、きちんと、主張、立証を行い、裁判官を説得しないと、やはり敗訴してしまうこともあります。特に、本件のような金額の大きい事件については、結果次第で皆様に与える影響も大きいと思います。
当事務所では、大家さんからの依頼で、賃貸物件の明渡しの依頼を受けることが多いですが、それ以外の案件についても、建築に関する訴訟や、境界に関する訴訟等、いろいろな経験があります。
まずは、早めの段階(今回でいえば、事故を知った段階、弁護士から通知が来た段階など)から、当事務所の弁護士に相談することを強くお勧め致します。
※ 当事務所と顧問契約をしていただいている会社様、あるいはアネットクラブ会員様以外の会社様・個人の皆様については、現在、貸主側の賃料不払い案件のご相談のみお受けしております。ご不便をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
弁護士 申 景秀
弁護士 時田剛志