質問
私は気に入った物件があったので、自宅用に土地付き中古住宅を購入することにしたのですが、売主に成年後見人(売主の長男)が選任されているということでした。このような場合、どのような点に注意をする必要がありますか。
回答
まず、売主に成年後見人が選任されている場合、売主の法定代理人である成年後見人と契約することになります。例えば、売主の成年後見人ではない他の親族と話をすすめて、その親族が売主を代理して契約することはできません。成年後見人が選任されている以上、あくまでも成年後見人が代理人として契約をする必要があります。
また、売買の対象物件が売主の居住用物件であった場合、家庭裁判所の許可がないと売主は買主に対してその物件を売却できないとされています。したがって、成年後見人が契約書の案を添付して居住用不動産処分の許可申立を家庭裁判所に対してする必要があります。この許可がないと売買契約は無効と解されるので注意が必要です。
なお、成年後見人が任意後見人の場合、このような家庭裁判所の許可は不要となっています。