事例
賃借人は、アパートを借りていたが、賃借人、子、母の家族3人で暮らしていた。
しかし、家賃を数カ月滞納し、全く支払をしなくなった。そこで、賃貸人からの依頼により、賃貸借契約を解除して建物を明渡していただくこととなった。

経過
賃貸借契約を解除する旨の内容証明郵便を送ったが、家賃の支払いがないため、訴訟を提起。勝訴判決をもらった上で、強制執行の申立。
しかし、訴訟は、賃借人を被告として行ったところ、執行の段階になり、賃借人が、「子と母は訴訟の被告になっていないし、出て行く必要はない」との弁解をするようになった。

結末
賃借人に対する勝訴判決だけでも、同居の子と母について明渡しの執行をすることができた。

学ぶこと
賃借人の同居家族は、独自の占有はなく、「占有補助者」と言える場合が多いので、賃借人に対する勝訴判決によって、同時に強制執行をすることができる。